ずいぶん遡ることになりますが、冬休みの一日、ムスメをのりのりさんに託して、行ってきました。

森美術館で開催中の「村上隆の五百羅漢展」。



五百羅漢展といえば数年前にも、増上寺のものを見たことがあります。
五百羅漢展


村上隆の五百羅漢図も実はこの増上寺のものがベースになっているとのことです。


館内は撮影自由。

金色にそびえ立つのは「宇宙の産声」。

これまで、いわゆる「現代アート」と言われるものは苦手だと思っていたのですが、村上作品は非欧米的というのか、オリエンタリズム?というのか、見ていて疲れないというか、とてもしっくり来る気がします。
そして音声ガイドで聞いたこの言葉も、鑑賞の助けになりました。

「無意味こそこの世の真理である。
作品の内容とタイトルに関連はない。
見る人が深読みしようとした時にその思いは拒否されず、より奔放に意味内容を妄想できる。それが醍醐味」。

さて、いよいよ五百羅漢図へ。


高さ3m、全長100mのこの迫力。

もちろん500人の羅漢さんたちは微細に描き分けられています。




漫画っぽい。
解説によると、村上氏は「漫画家になりたかったけど、才能がなくて諦め、芸大に進んだ」のだそうです。

私が羅漢さんの中で特に好きなのは、

ラゴラまたはラーフラと言う名前のこちら。
お腹を開いて心の中にいる仏さまを見せている、とても印象的な姿です。
ラゴラの仏像も各地の寺院にはあるそうで、一度見てみたいと思っています。

この五百羅漢図は、東日本大震災時に多大な支援を表明したカタールへの感謝として、ドーハで初めて公開されたそうです。
カタールへの人々は羅漢さんを見てどう感じたのでしょう。

五百羅漢は五百の苦しみを癒すともいうそうですが、癒しというよりは元気をもらった感じです。
ついでに言うと作品とは関係ないのですが、音声ガイドの声と語り口があまりに素敵で何度も聞き返してはうっとりしていたので、余計元気になったのかも。
案内を見ると声の主は俳優の斎藤工さんでした。おばちゃん、すっかり虜よー。


久しぶりのおひとりさまランチも堪能。


その頃ムスメは…、




のりのりさんに、感謝。(今年は若冲も見たいな~。)




東大寺 (1)
あー。

東大寺 (2)
うん。

東大寺南大門の金剛力士像のお顔。の複製。実物大です。


金沢文庫博物館で開催中の「東大寺」展に行ってきました。

絵巻や書状など、なかなかお目にかかれないものが多く展示されていましたが、
プーシキン展の時のようにムスメが騒ぎ出さないうちに、
是非見ておきたいもののところへ一直線。
東大寺 (8)
左の四天王(の広目天)は、館内ではチラシほど色鮮やかには見えませんが、
厨子から出してあるので後ろ姿もじっくり眺めることができました。

でも一番見たかったのは、会期中特別公開している、
運慶作の大威徳明王像。
大きな作品ではないし、惜しいことに腕も足もなくなってはいるのですが、
精悍なお顔やぎらりとした玉眼にはすーっと引き寄せられるような魅力があります。

RIMG0077.jpg
博物館を出て称名寺内を散歩する間も、ムスメはずっと眠っていました。

そのムスメは週末から鼻水たらーり、咳もこほこほだったのですが、
東大寺 (5)
ご機嫌も良いし食欲もあるよう。
念のため小児科を受診しお薬を貰ったら症状も収まってきました。

が。
子供の強力なウィルスが家庭内に蔓延。
本日、わたくしが発熱してしまいました。
葛根湯飲んで寝ていることにします。


2013.09.27 ユトリロ展
横浜高島屋で開催中の「生誕130年 ユトリロ展」を見てきました。

風景画、特にパリの街角などを多く描いた画家です。

ユトリロは孤独な人だったようです。
母親は美しく恋多き女性で、ユトリロの父親も誰なのかわからないのだそう。
その母親は息子の世話を母(ユトリロの祖母)に任せ、
祖母がまだ幼い孫に何の気なしに日々ワインを飲ませていたせいで
アルコール依存症になったりと、子供の頃から孤独と多くの問題を抱えたユトリロ。

そんな解説を見たせいか、前半は特に寂しげな絵が多いように感じました。
街角、建物の壁、そして教会、そればかり。
後半になると少し華やかさがあって、人物も出てくるのですが
人物というのは「腰周りの大きな女性」、
これはユトリロを苦しめてきた女性の象徴なのだとか…。

そんな薀蓄満載の解説や、
描かれた街角や建物の写真もちりばめられ、
楽しく鑑賞してきました。

プーシキン美術館展では大興奮だったムスメが、
今日はすっかり眠っていてくれたおかげでもあります。

そのムスメは、
ユトリロ 016_R
歯ブラシでの歯磨き、始めました。
ガーゼ磨きでは、指が千切れるかと思うほど噛まれるのです。

意外と
ユトリロ 021_R
おとなしく磨かれています。今だけかな。


ひとりで身軽に出掛けられるのも、あと少しだということに今更気づきました。
そこで、(ほぼ)日課の散歩を、今日は鎌倉での遠足にすることに。

最寄のバス停から30分で鶴岡八幡さまへ。
最初の目的地は、県立近代美術館鎌倉館。

かまくら1  かまくら2
「シャガールとマティス、そしてテリアード」という版画展を開催しています。
(右は中庭にあるイサム・ノグチの「こけし」)。
夢の中のようなシャガールの世界にうっとり。

うっとり、は長くは続かず、お腹の虫が現実へと引き戻します。
かまくら3
下調べもなく入った小町通りのお店で、「腰越産朝獲りしらす丼」。
これがまぁ、良くも悪くも予想通りの味で。
いつだか江ノ島で食べたしらす丼は、印象に残る美味しさだったのですが。

さて、移動です。
かまくら4
ここからは歩きますよ。散歩、散歩。

かまくら5  かまくら10
まずは円覚寺へ。
紅葉はまだまだですが、広い境内はどこを歩いても風情たっぷりで、

かまくら 白龍図 かまくら7 かまくら8
仏殿の白龍図、選仏場の薬師如来さま、百体並ぶ観音石像など、見所もたくさん。


国宝の洪鐘(おおがね)を見るには
かまくら9
階段をどれだけ昇ったやら。
この先の「見晴茶屋」からの景色を期待して昇ったのですが、曇天。
晴れていれば富士山も見えるそうです。

さあ、次はどうするかなーと地図を見ると、
北鎌倉駅から八幡さままでは2kmちょっとしかないのですね。
気が向いたところに寄り道しながら歩いて戻ることにしました。

近辺では東慶寺が縁切り寺、花の寺として有名ですが、
以前のりのりさんと行ったことがあるので今日はパス。

その少し先の、浄智寺へ。
かまくら12

紅葉前のせいもあって、侘びた風情あふれる境内です。
階段を昇ったり降りたりしながら散策していると、

かまくら19  かまくら13
味のある、手書きの案内が。
「おなかをなでてあげて下さい 元気がもらえます」

そして、矢印の先に、いてはりました、ほていさん。
かまくら14


かまくら15 かまくら17 かまくら18
元気をもらえそうな笑顔です。
ナデナデ、しておきました。


かまくら20
周辺地図に現在地の印がしてあるよりも解りやすくて、
人間味ある看板です。
いいなあ、浄智寺。花盛りの頃、再訪したいと思います。

それにしても、今日は階段が多いです。息切れ。


浄智寺を出て、あとはひたすら道なりに歩けば八幡さまに戻れるはず。
てくてく進んでいると、気になる看板が。

かまくら21
閻魔様がおられるそうです。

でも、また階段……。
かまくら22

階段にめげず、拝観した甲斐ありました。
ここの閻魔様は、運慶作。と、伝わっているそうです。
ほかにも冥界におわす王様がずらり。懺悔、懺悔。
「嘘をついたら閻魔様にベロを引っこ抜かれる」という説が有名ですが、
それだけではなく、罪のある者を裁いて地獄に落とすこと自体が
閻魔様の罪になり、閻魔様自身も日に三度の責め苦を負うのだとか。
だから、人間が罪を犯さず、地獄に落とさずに済むようになることが、
閻魔様の願いなのだそうな。

浄智寺と円応寺でいただいたご朱印。
ご朱印
せっかくのご朱印が、全部スタンプだったり(銀閣寺)、
あんまり有難くない筆跡だったりするとガッカリですが、
今日のはどちらも素敵です。

版画、庭園、仏さまと盛りだくさんでした。
階段のおかげで、おいどには既に筋肉痛のきざしがありますが……。
紅葉の頃まだ身軽なら、今度は甘味処を目的地に行くのもいいですね。



のりのりさんが結婚式で酒盃を重ねている頃、
私はバレエ鑑賞に出掛けていました。

渋谷のBunkamuraでKバレエカンパニーの
『ドンキホーテ』が上演されていたのです。
Kバレエカンパニーといえばご存知熊川哲也さん率いる人気のバレエ団。

熊川さんが出る回は、チケットのお値段が全然違うのですが
予約はすぐいっぱいになってしまうようです。
私が観たのは熊川さんの回ではありませんでしたが
それでも会場内の熱気たるや。

バレエ、やっぱり楽しいですねー。
舞台やお衣装がキラキラで、生演奏に胸が踊り、
重力などないかのようなダンサーたちの動きに
およそ2時間半、ずっと夢見心地。
歌舞伎や文楽も好きですが、
バレエの場合はダンサーたちのカラダを見るのも大きな楽しみ。
群舞の隅の方の人を見てさえ
「この人は食べたいものも我慢して故障とも闘って
このカラダを作り上げ、それでやっとココに立っているに違いない」
なんて思うと、その人がクルリと回るたびに泣けそうなほどです。

終演後のロビーでは、
熊川さんと
熊川さんの「パネル」と記念撮影をする多くの女性が。
せめてパネルだけでも!という熱いファンなのでしょうか。
さすが熊川さん。


今日は少し早めの帰宅だったのりのりさん、
お土産も買ってきてくれました。
パステル
パステルの季節のプリン。安納芋とモンブラン。
妻の好みをよく理解しているのりのりさんです。

実は今日の早い帰りもプリンも、
のりのりさんの「自分へのご褒美」なのですが、
何に対するご褒美なのかは、明日書いてもらうことにします。